2016年9月21日水曜日

9月23日(金)はカルシウムのお話しです。

昨夜の台風16号は、関東に来る前に中心気圧が1000ヘクトパスカルを超えて低気圧に変わり、南房総は大きな被害もなく一夜を過ごしました。

みなさんの地域はいかがでしたでしょうか。


我が家では、玄関内に植木鉢などを避難させて一晩すごしました。


それで、こんなゲストもくっついてきております…。

さて、週末金曜日の夕方は、表参道の東京ウィメンズプラザで「ダイエタリー・ヒーリング講座」があります。
今週は、基礎講座2で、
  • カルシウムのバランスと
  • どうやって摂取するのが良いのか、
  • 逆に、カルシウムを奪う食事はどのようなものか
  • カルシウムと自然治癒や解毒の関係
を学びます。

前回、基礎講座1では、ナトリウムとカリウムについて学びましたが、今回ははじめに、そのおさらいからスタートする予定です。
以下は、そのご参考に…。

「重要なナトリウムだからこそ、塩からナトリウムを摂取しない!」の巻。


海水中で生きていた私たちの先祖は、陸に上がってエサを獲得する進化を遂げたとき、自分のカラダのなかに海を持って上陸しました。
それが、体液であり、血液です。
血液に、海水と同じようにナトリウムが多い割合で含まれているのは、そのためです。

海水中で暮らさなくなった私たち陸上の動物は、この限られたナトリウムを失わないための進化も遂げました。
それが、腎臓です。

腎臓は、海とお別れをした私たちにとって重要なナトリウムを失いすぎないよう、尿と一緒に体外へ排出されてしまう寸前で、必要なだけのナトリウムをもう一度体内に戻すリサイクル機能を獲得したのです。
ですから、腎臓がきちんと働いていれば、健康状態を損なうほどナトリウムを失いすぎることはありません。

人体にとって、非常に重要なナトリウムだから、それを日々食事でたくさん摂取する必要がないカラダを獲得したのです。

一方、体液以外の場所、つまり、組織内、細胞内には、ナトリウムがとっても少ないのが健全な環境です。
そこを占めているのは、多量のカリウムです。

カリウムが優先されている環境でこそ、細胞内のミトコンドリアは命のエネルギーになるATP-ADPを効率良く生産することができます。
このエネルギーが、病気になった時には、自然治癒力になります。

カリウムは、陸上で暮らす動物が食べるすべてのものに、非常に高濃度で含まれているミネラルです。だから、不足する心配などありませんでした。

しかし、現代の私たちが暮らす環境には、細胞と体液のミネラル配分を狂わせる要因(cytotoxin)が増え、境界線が破壊され、細胞内にもナトリウムが流入しやすくなりました。不幸なことに、ナトリウムが流入する細胞からは、その代償かのようにカリウムが流出して失われてゆくのです。

人間の病気が、自然塩を強化する食養生で治らなくなってしまったのは、細胞と体液の境界線が破壊されるようになったから。
人間の生活環境に細胞毒が増えすぎたからです。

人間の病気が、体液のバランス失調だった時代は、体液に高濃度に必要なナトリウムを強化すればよかったのかもしれません。
しかし、すでに、多くの病気の要因が時代とともに変わりました。

細胞が、カリウムを失い、ナトリウムを異常に多く吸収するようになりました。
こうなってしまうと、私たちのエネルギー(スタミナ)は急降下します。
ミトコンドリアのエネルギー生産率は下がる一方です。
自然治癒力も頼りにならず、薬の力を借りて病気を止めるしかありません。

ダイエタリー・ヒーリング講座では、このような状態の細胞に、ふたたび自然治癒力を取り戻させるための知識を学びます。

細胞が吸収しすぎたナトリウムは、食事のナトリウムを減らし、血液中のナトリウムを減らせば、ふしぎなことに細胞→血液に移動してゆきます。
細胞→血液中に移動したナトリウムは、それが多すぎれば、腎臓が多すぎる分を尿と一緒に排出してくれ、ちょうど良いポイントでリサイクルのためにカラダに戻してもくれます。

この繰り返しにより、細胞内と、血液中に、それぞれ適切な割合でナトリウムが保たれるようになります。

腎臓は、体液中のナトリウムしかコントロールができません。
だから、細胞内に多くなりすぎたナトリウムは、このように食事で入ってくるナトリウムを抑えることで、細胞→体液へと移動させてやるしかないのです。

それには、塩を使わない食事が必須条件になります。
お母さんのおっぱいから離乳するときの離乳食がそうです。
また、人間以外の動物たちは、ふだんから塩を使わず食べています。

このようにして、細胞が多量のカリウムをあるべき状態まで回復すると、ミトコンドリアが活発にエネルギー生産を再開します。
スタミナが上がり、自然治癒力が増産されます…。

今週は、ナトリウムとカリウムの次に重要なミネラル、カルシウムとマグネシウムを学びます。
テーマは、「カルシウムを失わせる食事」。
場所:東京ウィメンズプラザ
時間:18:30−20:30
料金:税込3000円


ご参加を希望される方は、できるだけ事前にご連絡をいただけますと助かります。
kyokoujiieabe@gmail.com
テキストをご用意してお待ちしております。
どうぞよろしくお願い致します。

2016年9月20日火曜日

2016夏旅レポ④

今日はこれから、沖縄、九州、四国、近畿、東海に風雨をもたらして暴れてきた台風16号が房総半島にやってくるらしい。

というわけで、朝食後に家の外にある小物を屋内に避難させて、真昼間っから雨戸を閉めたりした。
今夜から明日未明にかけてが峠だそう。
その後、温帯低気圧に変わるという予報だ。

少し前に滞在したアメリカ西海岸では、森林火災が日常化していた。
放火などではなくて、自然発火してしまう。
油分を多く含む樹木が多いらしく、それが、乾燥し、風で擦れたりすることで発火してしまうというので、誰にも止めることができない。

火が出るたびに、近隣住民は避難し、ヘリが出動して消化剤を空から大量にまく。
近くのフリーウェイは通行止めになるので、そこでまた渋滞が一層ひどくなる。

夏場は毎日違う場所で発火している感じなので、テレビを見ているとニュースに必ず出てくる話題だった。

でも、実際に「それ」を見るとは思っていなかったわけで…。

だって、サンタモニカだもの、海岸で、山からは程遠い…と思っていたら、夕方、宿に向かう途中、渋滞でノロノロ運転していると、道行く人たちが皆スマホを空に向けて写真を撮っている。

見ると、空に真っ黒い雲がかかっている。
「あら〜、スコールでもやってくるのかな、皆びしょ濡れになるね」って思っていた。
黒い雲のせいで、まだ明るいはずのサンタモニカが夜のようになってきていた。


宿に帰ると、オーナーのローザおばちゃんが言った。
「サンタクラリタの森林火災の煙だよ、ひどいね」。



サンタモニカから、北に30−40km行った場所で起こった森林火災の煙が、いくつもの街を超えて海岸までやってきているのだった。
驚いた私は、表通りに出て確かめてみた。


なんだか、哀愁漂うサンタモニカ。
イーグルスのホテルカリフォルニア♪っていう感じ…。

夕食にはまだ早かったので、サンタモニカのビーチに降りて散歩に行った。


(眺めているのが…)大好きな、高級リゾートホテル、シャターズ・オンザビーチの脇を抜け…


途中、外壁にこんなサインがあったりして…、
「25フィート以内での喫煙は禁止」。
たしかに、素敵なホテルの外壁に、スモーカーが溜まり場作っていたら台無しですからねぇ。


そうしたら、いつも眩しい青空のサンタモニカが、こんなセピアカラーになっていました!
念のために言っておきますが、↑カラー写真です!

前後左右は、↓こんな感じ。


ロサンゼルス国際空港方面。

サンタモニカ・ピアの観覧車方面。

シャターズ・オンザビーチ方面。
この30−40km向こうに、サンタクラリタ。

翌朝は、無事に青空のサンタモニカに戻りました。
(写真は、宿のルーフトップ・パテオから撮った青空。)


2016夏旅レポ⑤につづく…




2016年9月14日水曜日

たとえば、豊洲の市場候補地の安全性を正しく査定できる人材

現在、登録制のゲルソン・エデュケーターさんに、ゲルソン療法の教育レベルでの活躍をしていただけるよう、準備を進めています。

もうすぐ、新米のゲルソン・エデュケーターさんが、日本に4名誕生します!

ゲルソン・エデュケーターさんに使っていただく、教育用テキストを作っているなかで、たった今、日本中が注目しているある問題のことが思い浮かびました。

東京都による、築地市場→豊洲市場へのお引越し、の件です。

今問題になっているのは、豊洲の土地が有害化合物で汚染されているので、それを市場に適した安全な環境に変えられるのか?ということと、計画通りに汚染対策が進んでいなかった(計画変更のコンセンサスが関係各所と都民で共有できていなかった)ことが発覚してしまったこと、などです。

この件のニュースを見ながら、個人的には、「土地の汚染を盛り土で解決出来るというしくみって、一体どんなしくみなんだろう」と思っていました。

ゲルソン・エデュケーターさんに使っていただく教育用テキストには、患者さんの療養環境(ご自宅)を無毒化するための章が組み込まれています。
具体的には、

  • 洗剤類の見直し
  • 殺虫剤類の見直し
  • 水(浄水システム)の見直し
  • 電磁放射線の見直し
  • 屋内空気の清浄システムの見直し
  • 化粧品類の見直し、取りやめ
などを学びます。

このテキストは、米国のゲルソン・インスティテュートの教育用テキストを参考に作ったもので、その英語のテキストでは「ビルディング・バイオロジスト」の有資格者に相談して屋内環境を清浄化することも推奨されています。

「ビルディング・バイオロジスト」を日本語に直すと、「建物の生物学者」ってなことになりますが、要するに、「人が住む環境の安全性を生物学的根拠をもとに査定できる人」ということです。

それで、「日本にビルディング・バイオロジストって、今現在、どれくらいいるのかな?」と、素朴な疑問が…。

アメリカにある、International Institute for Building Biology & Ecologyのホームページを見てみると、日本には……まだいませんでした。
日本の大学には、こういう授業がどれくらい含まれているのかなぁ?

International Institute for Building Biology & Ecologyのホームページはこちら:

アメリカでも、まだまだ少数なようですが、ドイツがこうした活動の発祥のようで、ヨーロッパのほか、英語圏ではカナダ、オーストラリア、ニュージーランドにも知識を持つ人がいるようです。

このホームページを眺めているだけで、いろいろと刺激されます。
そして、建材、塗装材、接着剤の安全性というような、パーツ毎の知識のほかに、生活環境全体の安全性査定ができる人材が日本に増えてきてほしいな〜、って思いました。

日本の建築家のかたがたから、ビルディング・バイオロジストが誕生してほしいですね。
そんなかたなら、豊洲の汚染土のうえに、どうやって安全で快適な環境を創造しようかなって、わくわくしながら取り組んでくださることでしょう。