2016年2月29日月曜日

毎年恒例、ムツゴロウさんの絵画展

ムツゴロウさんこと、畑正憲さんの絵画展のご案内が届きました。

「畑正憲展ームツゴロウ世界をまわる」
会期:2016年3月14日(月)ー26日(土)、日曜はお休み
開場:12:00−19:00(最終日は16:00まで)
場所:銀座ギャラリーGK、中央区銀座6丁目7−16第1岩月ビル1階
電話:03−3571−0105
http://gallery-gk1.jimdo.com



以前、雑誌編集のお仕事をしていたときに、雑誌の表紙絵をお願いすることになってからのお付き合いです

20代半ばの無力な編集者だった私は、とぼとぼと、健康雑誌の表紙絵を飾るのにふさわしい作家さんを求めて、神田や銀座のギャラリーをひたすら見て回っておりました。

札幌から就職でいきなり東京に出たので、東京のどこにいけば作家に会えるのかがわからず(今だって、わかりませんが…)、古書店めぐりの途中でギャラリーがいくつか目に付いた神田、小川町界隈、そして、アフターファイブで同僚や上司に連れられて行った銀座には、やたらとギャラリーが多かったなぁ…、というただそれだけの勘で、神田と銀座に通ったわけです。

おかげで、本当にいろいろな作家さんたちにお会いすることができました。
紙を使った繊細で立体的な切り絵を作品にしていたかた。
チベットのカイラス山へ巡礼する人たちを撮り続けていた写真家のかた。
作家さんが在廊しているところに出くわすと、そのかたの世界のお話に夢中になって、若い私は、どの人にも「弟子入りしたい!」くらいの気持ちに毎度なっていたものです。
影響されやす過ぎ…。
編集部に戻って熱いトークでその報告をする私を、諸先輩がたは静かに見守ってくださったものでした…。
とても、貴重な経験でした。

私たちが作っていたのは、ちょっと体がしんどい人たちが読む雑誌。
ぱっ!と見た雑誌の表紙だけで「うわぁっ!」と元気をもらえる、笑顔になれる、ちょっとほっとする…、そんな絵を描いている作家さんが良い、と思っていたので、作家さん探しには難航しました。

そんなこんなで20年近く前の3月半ば、銀座6丁目。
「畑正憲展」と、ず太い毛筆で書かれた看板が、通り沿いにいきなり出現。
「それって、もしかしてムツゴロウさん? それとも、同姓同名の別のかた?」と思いつつ、細い路地の奥にある「銀座ギャラリーGK」へ。

その小さな空間いっぱいいっぱいに、動物たちのたくさんの絵が、のびのびと、カラフルに、いきおいよく、描かれていました。
ムツゴロウさんの作品に間違いありませんでした。

とにかく、この絵を、作家さん自身が楽しそうに、ウキウキと、目をきらきらさせて描いているのが容易に想像できました。
迷いなく、探していたのはこれだ、と思ったのです。

ギャラリーのオーナー、星野貴子さんは、北海道旭川出身のかたでした。
同郷ということもあったのか、化粧っ気のない、貧相な若い娘だった私の、とんでもない依頼をにっこり笑って快く引き受けてくださり、「先生にご相談させていただきますね」と。

鼻息荒く、意気揚々と編集部に戻り、いつものように熱いトーク炸裂。
個展の会期中に、何度も、確かめるように、絵を見に通いました。
「やっぱり、これだなぁ」。

結局、畑先生と先生のマネージャーさんは、私どもの突然のご依頼を快く引き受けてくださったのでした。
「本当に、いいんですか?」と、思わず聞き返したのですが、「これもご縁ですから」と。それから、確か、5年くらいはお世話になったと思います。
毎月、先生の事務所まで、できたての絵をお預かりするために通いました。私は、途中で退社したので、別なかたに絵の取り扱いを引き継いでいただきましたが、その後も現在に至るまで、毎年、絵画展のご案内が届くのが楽しみになっています。

ゲルソン療法のワークショップを行っている私たちのリビング・ダイニング・ルームにも、畑先生の絵がかかっています。お越しになった時にご覧になってみてくださいね。
これまでに、5枚の作品を求めさせていただきましたので、いつも、そのうちの1作品を選んで飾らせていただいています。

「畑正憲展」には、かなりの頻度で、ムツゴロウさんが在廊されています。
直接、いろいろなお話をお聞きできるかもしれません。