2012年10月11日木曜日

スープに必要なフードミル

昨日、ブログで書いた「ヨガ&スープの会」の様子、開催会場をご提供してくださった能蔵院さんのブログにて、写真入りでご紹介してくださっていました。

能蔵院ブログはこちらから。

このスープを作るときに欠かせないのが、うらごしをする「フードミル」。

約10年前、ゲルソン食について、英語でそのレシピを読んだ私にとって、「フードミル」なるものは、まったく未知の道具でした。
英語の解説では、「回転するハンドルがついたうらごし器」とありましたが、「一体、何が回転するのだろうか???」という感じ。

それで、ゲルソン療法のあらゆるものごとを習得するべく、9年前に初めてゲルソン・インスティテュート主催のワークショップを受講するためにサンディエゴへ。

(それよりも数年前に、シャルロッテさんとはお会いしており、講演も聴いており、メキシコのクリニックも訪問していて、『【決定版】ゲルソンがん食事療法』(徳間書店)の翻訳さえしていましたが、この治療の全貌を患者さんに教えるためには、まだまだ、さっぱりわからないことが山積みだったのです…)

そのワークショップ、「ホントにやってるの?」というくらい、案内チラシも簡素なもので、数百ドルもの受講費を払ってホントにダイジョウブ~?と、不安だらけでした。
その頃のことを思い出すと、本当になつかしい…。

また、そのワークショップ、当時は始まったばかりの小規模なものだったので、会場は、理事長宅で、住宅街のど真ん中。
自分で車を運転していかなければ、そこへたどり着くことも、3日間続く講義へも通うことができない、という場所。
というわけで、これをきっかけに、海外でも自分で車を運転しなければ!という覚悟を決めたのでした。

・・・この話をつづけると、どこまでもいきそうなので、話題をフードミルへ戻します。

それで渡米した折に、ワークショップ会場でご対面したフードミル、キッチン用品店で見かけたフードミル、いろいろと購入して帰国し、日本でも購入できるものを探し、我が家のフードミルコレクションはこんな感じになりました。

日本のネットショップなどで入手できるものは、オールステンレス製で6000円~10000円くらい。

アメリカでもステンレス製だと、そのくらいです。

キッチン用品がステンレス製というのは、丈夫で清潔感があって良いのですが、重さや、回転する歯車の当たり具合などを考えると、長年つかってみて思うのは、日本には売っていないプラスチック製のフードミルがダントツで使いやすい、のです。

それが、写真の右上側のもの。
ハンドルの先端に、ドラえもんのしっぽのような赤いぽっちがついています。

ゲルソン・インスティテュートでも、これを使うことをおすすめしています。
道具が使いやすい、軽い、というのは、毎日スープを食べる必要があるゲルソン療法にとって、とても大きな問題。フードミルの場合は、結局、この白いプラスチックのフードミルが最良のようです。

というわけで、私のところでも、必要なかたのために、常にこのプラスチック製フードミルの在庫を持っておくことにしました。(1個5500円でお分けいたしますので、ご必要な方はメールでご連絡ください。forhealthfreedom@aol.com)

スープの作り方でよくいただくご質問があります。

「うらごし器ではなく、フードプロセッサーや、電気製品で入れた材料をスープ状にしてくれるスープメーカーなどは、使えないのですか?」、というもの。

治療時に食べる、ヒポクラテススープで大切なことのひとつに、繊維を取り除く、という決まりごとがあります。そのためには、うらごし器で繊維を取り除く作業がどうしても必須です。

フードプロセッサーやスープメーカーは、野菜の繊維を細かく粉砕することで、なめらかな舌触りにしてくれることは確かですが、細かくしても繊維は繊維。

あらゆる面で消化の働きが低下している患者さんにとって、多すぎる食物繊維は、エネルギーを消耗してしまう一因になります。

健康な消化器をもつ、健康な人にとって、この苦痛はなかなか理解できないものなのですが、繊維入りのスープから、繊維を取り除いたスープに変えるだけで、患者さんは食後の不快感が減り、おなかを壊すこともなく、食事で疲れることもなく、エネルギーを得られる食事が楽しくなるのです。

これからは、できたてのあたたかいスープが、さらに美味しくなる季節。
みなさんのキッチンにも、フードミルを置いてみませんか?
トマトソース、かぼちゃのムース、離乳食、介護用の流動食、いろいろなものを作るのに、とっても便利です。