2012年10月2日火曜日

私はどうすれば良いですか?

10月に入りました。

先週は、連日のワークショップで、

がんと診断された患者さん、
がんと診断された後にゲルソン療法を実践中でお元気なかた、
がんと診断された後にゲルソン療法でお元気になられてゲルソン療法を教える側になったかた、

というように、さまざまなプロセスにいる人たちとの時間を過ごしていました。
長年ゲルソン療法にたずさわっていると、こういう機会を与えられるものなのだなぁ、と。

ワークショップで、ほとんどいつでも、患者さんから私に投げかけられる質問があります。
数時間、または数日以上をご一緒に過ごした後、出てくる一言です。

「それで、私はどうすれば良いですか?」

この言葉が、患者さんの思いの最先端にある心境をそのまま表現した言葉だったとしたら。
少しまだ、ゲルソン療法などの治療を実行に移すには早い、そんな時期なのかもしれません。

患者さんの思いの最先端の心境が、この言葉よりももう一歩先へ進んでいる場合があります。
だから、私は、つぎにこう問いかけることが多くなりました。

「どうすれば良いと思っていますか?」

この先に、患者さんの口から出る答えは、大きくふたつにわかれるようです。

ひとつは、「こうしようと思っているのです」と、治療の主体が自分であることをはっきりと自覚していると思える言葉。

もうひとつは、「どうすれば良いかわからないのです」、「どうすれば良いかを自分では決められません」と、誰か別の人に、自分に指令を与えてほしい、自分の代わりに決断を下してほしい、そう思っていると感じられる言葉。

患者さんご自身が、自分の治療の主体であり、自分が自分の主治医である、そう思っている場合に限り、私たちは、その患者さんのゲルソン療法のお手伝いをすることができます。

そこにたどり着くまでに必要な、ゲルソン療法の学習の場、理解する機会を、私たちは日々提供しつづけています。