2016年12月6日火曜日

1.5歳のクライアントさんから学んだこと

みなさん、こんにちは!
あれよ、あれよと言う間に、12月に入ってしまいました。
今年の手帳、振り返って見直しています。

今年も!
ほんとうに、たくさんのかたがたとのご縁をいただきました。
ご縁の「数」が多いか少ないかは、また別のテーマ。
お一人、お一人とのご縁をいただけたことに、ああ、ほんとうによかった、と思っています。
今年お会いできた皆さま、ありがとうございました。

1人でも、生きることはできるのかもしれないけれども、私は、自分の社会性も(育つものなら…)育ててみたいなと思っているので、社会性を実行するなら自然と2人以上の人生、になるのですよね。

社会性が豊かなかた、社会性が成熟されているかたにお目にかかるたびに、山頂はまだまだ先だな〜、と思い、刺激を受けて、ピリッと気が引きしまります。

私の側からジャーナリストとして積極的に取り組んでいる、健康と病気、というテーマ。
病気については、ゲルソン療法とのご縁があったことから、とくに「がん」に対して特別な気概を持っています。

そのようななかで、私の側では想定外だった健康問題を抱えていらっしゃるかたからも、たくさんのご縁をいただいてきました。

12月3日。
勇気をふりしぼり初めて訪れるご参加者の皆さんにも、いつも丁寧なご案内であたたかく対応してくださる望月クララさん。
彼女の伽羅サロン(東京・初台)で、血液観察会でした。

ご参加者さんのお1人に、若いお母さんがお見えになりました。1歳半の息子さんをお連れで、お2人分の血液観察をご希望でした。

もちろん、赤ちゃんクライアントさんにも、私たちは精一杯ご対応させていただきます。ひょっとすると、大人のかた以上に緊張感を持ってお迎えしているかもしれません。だって、これから先のとても長い人生の健康が、ひょっとすると今日のこの日にかかっているのかもしれませんから…。

乳幼児、発達成長期の子どもさんは、大人と同じようには血液を分析しません。ご両親からの影響なども加味しながらのプロファイリングになります。
ですから、お母さんご自身の血液観察も同時にしていただけるのは、私たちもとても参考になり、助かるのです。

こちらのお母さまからは、初めてお目にかかった私どものことをとても信頼していただき、心をすっぴんにして、ご自身の健康管理に対するとまどいをお話しいただきました。

これも、サロンをご提供いただいている望月クララさんのお力だな、と思います。
クララさんの細やかな気遣い。
とても小さなサロンスペースですが、それが胎内のような不思議なおこもり感覚を与えてくれ、私たちにも落ち着きをくれるのです。

1歳半の赤ちゃんは、よだれもいっぱい!
お母さんとお話ししていると、「ブリッ〜!」
「おむつ交換しても良いでしょうか?」
「もちろん、どーぞ、どーぞ。」
ふたたびお母さんとお話しを始めたところ、泣きじゃくる?!
なぜ?
放ったらかしにされるのが悲しい?
いえいえ、お腹が空いていたようです。
お母さんが大きなバッグから取り出したおにぎりを、食べる、食べる。

空腹感は生理的な欲求です。
命からの「このままだと死んじゃうよ」「エネルギーを投入せよ」というメッセージ。
だから、知識でコントロールはできません。

「ママは先生と大事なお話し中だから、もう少し待ってね」とか、
「あとで、おいしいものがいっぱい待っているからね」、または、
「迷惑になるから静かに我慢していてね」というのでは、生理的な欲求には通用しません。

じつはこれ、大人でも同じことなのです。
無性に甘いものやコーヒーが欲しくなるときがある…。
まさに、生理的な欲求。
これと同じなのです。

ですから、「甘いお菓子は血液の流れを悪くするので控えめに」なんて知識はまったく通用しません。
生理的な欲求は、抗い難いもので、命からの強烈なアラームなのですから。

だから、ついつい、
菓子パンに…、
クッキーに…、
和菓子だからいいか…、
なんて手が出ます。

そうすると、空腹感が満たされて落ち着いたころ、持っていた知識が襲ってくる。
「甘いお菓子は血液の流れを悪くするので控えめに」、だったよなぁ。
わかっているのに、やめられないなんて。
私、意志が弱いなぁ、ダメだなぁ。
「罪悪感」にさいなまれるのです。

でもね、罪悪感は、これもまた間違いです。
どちらかというと、「勘違い」といったほうが良いかなぁ?
だって、悪いこと、をしていないのですからね。
生理的な欲求に従って行動した、のであり、それは命に対して正しい行動だったのです。

私たち大人にも、お腹が空いた赤ちゃんにも、するべき行動の唯一の答え。
それは、「エネルギー源の確保」です。
健康情報でも、医学でもなく、生物学的な事実です。

無性に甘いものが欲しくなるのは、血糖が下がるからです。
理由は、

  • 1日の活動に必要なエネルギー源を体に与えていない(エネルギー源の不足)か、
  • 突然の悩み事の発生などで、全身でいちばんエネルギーを消耗する脳をよく使っている、
  • 肝機能の低下と血糖不安が起こっている
ことなどが考えられます。
まだ、理由はほかにもあるかもしれませんけれど。

最近、たくさんのかたがたとお話しをさせていただいて、よくあるなぁと感じるのは、「健康的な食習慣として朝食抜き(朝食ゼロ、または、ジュースやスムージーか果物のみ)に挑戦し始めたところ、甘いものをやめられなくなった」というパターン。

もし、朝食抜きが、甘いものへの生理的な欲求を引き起こさせるなら、朝食を復活させてみてはいかがでしょうか?
なぜなら、私たちの体は、1日の活動に必要なエネルギー源を血糖で支えており、その血糖値の安定化は、定期的な食事と同時に肝臓に保存されるグリコーゲンが保証してくれるからです。

朝食時に、エネルギー源となる穀物や芋類(未精製の糖質やデンプン質)が得られないと、肝臓はグリコーゲンを十分に蓄えることができず、活動量の多い午後の血糖値を支えることに失敗するようになるのです。

血糖が下がりっぱなしになれば、私たちの生理は命の危険を察知し、「すぐに血糖を高めよ!」とアラームを鳴らします。
この抗い難い生理的な欲求を予防するには、あらかじめ、十分なエネルギー源を体に「定期的」に与えることです。

そうすれば、甘いお菓子に対して、ギラギラと集中しすぎることなく、落ち着いて楽しめるようになります♪
本当に、しあわせな気持ちで、楽しんで、スイーツを味わえます。
そこに、罪悪感などは、必要ないのです。

赤ちゃんをお連れになったお母さん。
1歳半の息子さんに食べさせているのは、間に合わせで買ってきた、コンビニのおにぎりでした。
よくお話しをお聞きしてみると、「家でご飯を炊くことに罪悪感を感じてしまって…」とのこと。

もっとよくお話しをお聞きしてみると、ネット情報や健康セミナーなどで、「糖質制限食が健康にいい」、「ごはんは良くない」、「ココナッツ油が最高」…というようなメッセージがどんどん飛び込んでくるので、自宅でご飯を炊けなくなったというのです。

だからといって、それに代わるようなエネルギーを生む、手をかけた食事を作る時間は無い、子育てで精一杯、その知識を学ぶ講座に通うのは、もっと無理。

そのようなジレンマのなかでも、赤ちゃんはお腹を空かせて泣くので、結局、コンビニのおにぎりに頼ることになってしまうのだ、とお話しされていました。

この一所懸命で必死な若いお母さん、何も悪いことはしていないのです。
むしろ、ふつうは知らないような詳しい知識をよく知っていらっしゃいます。
でも、周囲が発信する知識について行きたくても、それができないことで、とっても困っていらっしゃいました。

何より、このままでは、赤ちゃんとお母さんご本人の健康が心配です。
ですから、この日は、命のエネルギー源を体に与えてあげる大切さや、毎日の食事に罪悪感を抱く必要などないのだということをお話しさせていただきました。

ご自身のご家族をがんで亡くされたご経験もあり、その闘病時にはいろいろなセミナーにも通われたようでしたので、きっと、健康情報を積極的に学びたいという意思がおありなのでしょう。「お子さんが高校生くらいになったら、少し自由な時間が作れるんじゃないかな、そうしたら、本当に詳細な知識を学ぶことを始められたらいかがでしょうか?」ともお伝えしました。

おにぎりを満腹に食べた赤ちゃんは、大満足!
笑顔が本当にかわいらしくって、その大いなる命から「OK!」と言われているような気持ちになりました。
かわいらしいお靴をはいて、お気に入りのベビーカーにおさまり、帰っていかれました。

このように、小さな赤ちゃんを抱えて、食事をどうしたらよいのか悩んでいるかたのほかに、最近では、不妊治療中の食事改善をどうしたらよいかと悩んでいるご夫婦も多くいらっしゃいます。

悩んではいるけれど、体のしくみや健康について、時間をかけて学んでいる暇は無い。
とくに、高齢での妊娠を希望されている女性には時間の猶予があまりありません。
不妊治療にお金がかかり、もし妊娠すれば、それはそれで出産後に仕事ができなくなるので今のうちに仕事を忙しくこなしている、時間もお金もギリギリ…。

家事、育児、介護、仕事、資格取得のための勉強…。
そのようなお忙しいなかでも、将来の自分自身の健康には、よくなる方向性を獲得していきたい、と考えられているかたのために私が始めたのが、東京講座です。

現在、進行中の講座は、
  1. 「ダイエタリー・ヒーリング」講座
  2. 「詳説版ゲルソン自然療法」講座
の2つです。

とくに、1の「ダイエタリー・ヒーリング」講座は、ご自宅で、スマホやパソコンがあれば好きなときに学習していただける「自宅学習キット」もご案内しているので、活用していただきやすいと思っています。

毎年、とっても熱心なかたがた、これまでにさまざまな食事療法や自然療法を学び尽くされてきたようなかたに受講していただいており、「日本の少数精鋭軍団」と私は密かに感じているほどです。

少数」なのは、やはり、ここにもご参加になれないような忙しさ、気ぜわしさ、焦り、罪悪感のようなものに、追われているかたが多いからなのかなぁと思います。

長い連続講座ではなく、もう少し少ない回数で、要点を得られるような何か!
細かいことは後回しで、とにかく命の安全を確保できるような何か!
特定の自然療法にすすむ前の、「健康情報の教養課程」になるような何か!

このような「プレ・セラピー」(療法前)の何か。
2017年には、それを形にしてご提供できるようにしたいな、と思っています。

今年も残り3週間あまり。
気温の変化などが激しい昨今ですから、体は必死で、でも何食わぬ顔で、対応しています。
何も違和感を感じていなくても、体はいつも必死であなたをなんとか生かそうとして働いています。
どうか、その体を大切にしながら、平和な年越しをお迎えくださいませ。

環境、経済、制度、そして健康が激変する時代を、一緒に笑顔で(できれば軽やかに♫)、乗り越えましょうね!